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お客様の声

キヤノンマーケティングジャパン
株式会社 様

「カメラ、バーゲート、電光掲示板を活用したトラック入退管理システムにより、
渋滞の抑制と警備室要員の削減を実現できました」

効果

  • 1予約情報を活用したスムーズな車両入退管理システムで渋滞を回避
  • 2バーゲートの自動開閉、電光掲示板での行先案内により、人手のかからない車両誘導を実現

物流倉庫の新設に伴うトラック入退管理のシステム化

─ プロジェクト概要

茨城県坂東市のキヤノングループ会社敷地内に自社物流倉庫を新設するにあたり、課題として挙げられていたのが物流車両増加による周辺道路の渋滞発生と、それに付随するトラック入退管理にかかる人的リソースの増加でした。
この課題を解決するため、2020年5月のオープンに合わせてトラック入退管理システムを稼働させる取り組みをスタート。ベンダーとして手を挙げたキヤノンマーケティングジャパンは、キヤノンのネットワークカメラとシーイーシーのLogiPull、そして車番認識システムを組み合わせ、トラック入退管理システムを構築しました。

システム構成と開発のポイント

─ パッケージシステムを開発されたキヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)様に伺います。トラック入退管理システムを構築したベンダーとして、今回のポイントをお聞かせください。

キヤノンのネットワークカメラで車番認識システムと連携した仕組みは、これまでも手掛けたことがありました。実際、我々のネットワークカメラで実績のある車番認識システム「認識番長(立山科学株式会社)」は、シーイーシーのLogiPullとも何度も連携ソリューションを構築した実績があり、すぐにそのイメージができました。ただ、バーゲートまで連動させるとなると、今回は大きなチャレンジになると感じていました。
これら3つのシステムは「買ってきて組み合わせれば終わり」ではありません。3つのシステムを組み合わせ、図1のフローで滞りなく動かすことが一番のポイントでした。

 

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
エンタープライズビジネスユニット
MA事業部デジタルビジネス推進本部
製造SS統括部SS第一グループ
主任 亀田 和宏氏

 

実際にキヤノンMJが構築したトラック入退管理システムは図2の通り。シーイーシーのバース管理システムLogiPull(予約管理・受付管理・実績管理)とナンバープレートを読み取る車番認識システムが連動し、入退時にバーゲートの開閉を自動で行う仕組みです。
今回のトラック入退管理システムを、キヤノンMJとして自信を持ってアピールできるパッケージにするため、設計からカスタマイズ、調整、現場での検証、そして保守・メンテナンスまで行うのが我々の役割だと考えました。

 

─ キヤノンMJ様が積極的にLogiPullを活用する理由をお聞かせください。

 

機能を比較し、LogiPullがもっとも機能が豊富だったということもありますが、そもそも、認識番長との連携実績があった車両管理システムは、LogiPullのみだったというのが大きな理由でした。そして何よりも、シーイーシーはカスタマイズ対応できる数少ないベンダーのひとつという点も魅力です。ユーザーごとにきめ細かいカスタマイズに対応できるということで、これまでも助けられてきました。さらに、キヤノングループとシーイーシーは、SmartSESAMEなど、他ソリューションでも協業実績があったため、我々としてはシーイーシーを信頼できるベンダーとして位置付けています。

シーイーシーの対応に感謝

─ 設計に携わったキヤノンシステムアンドサポート(以下、キヤノンS&S)様に伺います。今回のトラック入退管理システムで苦労した点をお聞かせください。

個々のシステムをひとつのプロセスとして流れるように構築したわけですが、構築して終わりではなく、使い始めてからが重要です。トラブルが発生したとき、何が原因かが分からなければ解決できませんから、まずはそれぞれの役割を明確に分けることから始めました。なかでもシーイーシーには多数のカスタマイズをお願いし、大きな負担をかけてしまいました。もともとナンバープレートを読み込んだ後、LogiPullにリクエストを出し、LogiPullから認識番長にコマンドを送信する1対1のクローズドな仕組みは確立済みでしたが、今回は我々でも障害調査などの保守業務が行えるように設計し直してもらいました。
さらにLogiPullには、バーゲートのシステムに対してコマンドを送信する仕組みもお願いしました。こういった難しいカスタマイズに対し、柔軟に対応してくれたシーイーシーには大変感謝しており、協業して良かったと感じています。

 

キヤノンシステムアンドサポート株式会社
バリューアドサービス推進本部
担当部長 黒岩 俊一氏

図版

誘導ロジックをカスタマイズ

─ シーイーシーに伺います。今回のLogiPullはどのような特徴がありますか。

まず、キヤノンMJ様、キヤノンS&S様からご要望いただいた点に、カスタマイズで対応できたことに胸をなでおろしています。今回の案件でLogiPullのカスタマイズで大きなボリュームを占めたのは誘導のロジックでした。誘導ロジックとは、車番認識情報と予約情報、さらに作業バースに設置したタブレット端末から上がってくるバースの利用状況も加味して、トラックを臨機応変かつ最適な場所に誘導する仕組みです。
予約時間に対して早着するトラックもありますので、その場合は空きバースへ誘導するなどの仕組みも取り込み、人手による誘導に近いものができたのではないかと考えています。
こうした、実際の運用に即したご要望を取り入れたカスタマイズを経験できたことで、省人化につながる車両誘導の仕組みを構築することができました。非常に良い経験をさせていただいたこと、 LogiPullの可能性が大きく広がったことなど、シーイーシーとしても今回のトラック入退管理システムに参加できたことに感謝しています。

─ 最後、キヤノンMJ様から一言お願いします。

トラック入退管理システムの活用は始まったばかりですが、関係各社の協力を得ながら、物流に関わる人すべてが幸せになるソリューションに育てていくことができればと思っています。今後とも引き続きよろしくお願いします。

キヤノン株式会社 坂東事業所様より

─ トラック入退管理システムを導入されたキヤノン様に伺います。システムの導入に至った背景・課題をお聞かせください。

茨城県坂東市のキヤノングループ会社敷地内に、自社物流倉庫を新設することになったのが発端です。その際、課題として挙げられていたのが物流車両増加による周辺道路の渋滞が発生し、トラック入退管理にかかる人的リソースの増加でした。
従来は、納入業者も一般のお客様も一カ所の警備室で受付をしていましたが、物流倉庫が新設されると、現状の警備室の要員だけでは対応しきれず、周辺道路の渋滞や警備室要員の増員が必要になるのではと懸念していました。
改善策として浮上したのは、物流倉庫新設に合わせて物流車両専用のゲートを新設し、渋滞を抑制する案でした。ただ、交通量が多い大通りに面しているため、渋滞が発生しやすいという点は引き続き考慮しなければなりません。渋滞させないためには、トラックを敷地内に素早く誘導すればよいのですが、セキュリティ上、“どの会社が、何のために、いつ来て、いつ帰ったのか” を記録することが必要です。物流車両専用ゲートを設けても現行の警備室要員の誘導による運用ではトラックが断続的にやってくると、どうしても渋滞は避けられなくなり、警備室要員の増員が必要になるというのが課題でした。
以上のことから、抜本的な改善の仕組みが必要と考え、物流倉庫の運用を開始する2020年5月に合わせ、トラック入退管理システムを稼働させる取り組みをスタートしました。

─ トラック入退管理システムを構築するにあたり、求めた要件をお聞かせください。

渋滞させないことが最大の要件ですが、ゼロベースで新しいトラック入退管理システムというソリューションに取り組むわけですから、以下のようなコスト削減や効率化も実現させたいと考えました。

<省人化によるコスト削減>

従来の車両入退は警備員を配置して管理していました。この場合、管理業務そのものを人に委ねてしまうため、どうしても個々の裁量やスキルなどが影響してしまいます。また、継続的な人件費も必要ですから、省人化を実現できるソリューションを求めました。入場してからの経路や行き先を警備員が指示するのではなく、状況に応じてシステムが判断し、電光掲示板や表示灯でナビゲーションする仕組みが理想でした。

<電子化による業務効率の向上>

従来の入退管理の業務は、紙の帳簿に記録するスタイルでした。この場合、紙に記載された情報を確認する手間や検索性などに問題がありました。そこで求めたのは電子化です。予約済みのトラックであれば、バーゲートが自動的に開くため、トラックから下車して帳簿に記録する手間は不要。予約がないトラックは勝手に入場できませんから、セキュリティを向上させることもできます。

─ トラック入退管理システムを構築するベンダーの比較・検討はされましたか。

4社のベンダーと話をさせていただきました。ところが、3社はカスタマイズ不可のパッケージ製品しかないか、もしくは前例がない要件ということで、当社が要望する仕様は実現できないという回答でした。唯一、当社の要望を真摯にとらえ、実現に向けて手を挙げてくれたのがキヤノンMJでした。
今回の選定において、グループ会社という部分はほとんど加味していません。純粋にトラック入退管理システムとしての仕様や完成度などを評価した結果です。3つの個別のシステムを、トラック入退管理システムとしてひとつのパッケージにまとめ上げたキヤノンMJの力量はさすがだと感じています。

─ 進捗状況をお聞かせください。

2020年5月のゴールデンウィーク明けから約4カ月の試用期間を経て、2020年9月から本稼働しています。試用期間を設けたのは、システムに慣れるためと配送会社への周知が必要だったためです。

─ 本稼働後の効果をお聞かせください。

<大きな渋滞が発生していない>

トラック入退管理システムに慣れていない試用期間中は、操作に戸惑いもありましたが、本稼働後は順調で大きな渋滞は発生していません。

<省人化を実現>

本稼働後は、これまで2人だった警備室要員を1人にしました。トラック入退管理システムは問題なく稼働しているため、1人でもまったく問題ありません。早くもコスト削減という効果を得ることができました。

<ホワイト物流への対応>

昨今、物流業界ではドライバーの過度な労働負担が問われています。そこで、ドライバーの負担を軽減する取り組み、ホワイト物流が注目されていますが、今回のトラック入退管理システムはそのホワイト物流に大きく貢献していると考えています。何よりも予約によって、無駄な待機時間がありません。また、入場後も迷うことなくバースにたどり着くことができます。

─ 今後、トラック入退管理システムをどのように活用していきたいと考えていますか。

トラックの入退を管理するだけでなく、実績管理によってトラックの滞在時間や作業時間、バースの空き状況など、あらゆる情報をデータ化することできました。これにより、前述したホワイト物流に関しても、待機時間などの具体的なデータで取り組みを示すことが可能です。
そして今後は、このデータをどう活用していくかがポイントになってくると考えています。例えば、前日までにトラックの入場時間を調整し平準化することで入庫や出荷作業の効率化を実現できます。さらに、マテハン機器と連動すれば、人手をかけずに24時間対応することも見えてきます。

  • 社 名

    キヤノンマーケティングジャパン株式会社

  • 本 社

    〒108-8011
    東京都港区港南2-16-6

  • 資本金

    73,303百万円

  • 従業員数

    連結:16,220名 単独:4,787名(2021年12月31日現在)

※記載の情報は取材当時のもので、閲覧時点には変更されている可能性があります。

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